時空全局的観点
(1)「物理法則はいかにして発見されたか」(岩波現代文庫)のp293の(1)式
ここに、
また、は番めの電子の位置を表わす四元ベクトルで、パラメータの関数、
はです。第一項は固有時の積分で、質量の自由粒子の相対論的力学でふつうにお目にかかる作用積分であります(例によって、二度くりかえした添字については和をとります)。第二項は電荷の電気的相互作用を表わすものです。和は電荷の考えられるペアすべてにわたってとります(因子はそれぞれのペアを一度だけ数えるためにつけた。自己作用を避けるための項は除く)。この相互作用はのデルタ関数を介した二重積分の形をしていますが、このは二本の径路上をそれぞれに走る二点の間の時空距離の二乗です。それゆえ、相互作用は時空距離がゼロのときにだけ、つまり光円錐に沿ってだけ起こることになります。
(2)「ファインマン経路積分と量子力学」(マグロウヒル)の(9-101)式
(3)「現代物理のおかしさ」の(1)式
(1)と(2)は作用の次元、(3)はエネルギーの次元です。