ファインマンの経路積分
作用を
とするとき、ファインマンの経路積分は、
というように、作用を位相に持つ複素数の波を、からに到るあらゆる経路で足し合わせるというものであります。
との間にある点をとすると作用は、
と書けるので、
と書くことが出来ます。従いまして、
となります。さらに、との間にある点をとすると
となり、一般に、
というように、の畳み込み積で表わすことが出来るのです。
こののことを、核とか振幅と呼んでおりまして、伝播関数(グリーン関数)に相当します。
つまり、作用を位相に持つ複素数の波を、からに到るあらゆる経路で足し合わせるということは、からの経路を細かい小道に分けて、小道の伝播関数を次から次へと畳み込んでゆくことと同等なのです。
経路積分のイメージ図
一つの経路に対して、という複素数の波が割り当てられる。
それをあらゆる経路について足し合わせると、振幅になる。